Natural science ethics

自然環境倫理について

環境倫理とは


まず、「環境倫理」とは、「人の自然に対する倫理」であると解釈します。当然のことながら私たち人間はすべて、 良くも悪くも自然環境とかかわって生きています。しかし、自然に対する考え方は人それぞれ異なります。

「自然環境倫理」の基盤は、「自然中心主義」、「人間中心主義」、「生態系中心主義」と大きく3つにわけることができます。 簡単にそれぞれの定義を説明いたします。

自然中心主義

人間とその他の自然は自然環境の中で共生しており、 人間は自然を改変する際に節度を持たなければならないという考え方。

人間中心主義

自然環境は人間によって利用されるために存在するという考え方

生態系中心主義

生態系の中で人間もその他の生物もみな平等であり、それをかく乱するものは、 生態系を元のあるべき状態に戻す義務を負うという考え方。


時代の変化や科学の進歩とともにこれらの考え方は少しずつ変わってきてはいますが、 私は、この中でも「生態系中心主義」の考え方を支持しています。

私たちの日常生活のまわりで見られる野生動植物



私たちの日常生活のまわりには、たくさんの野生動物や植物が存在しています。ここでは私の生活環境について少しご紹介いたします。 私は東大阪市に住んでいます。生駒山のふもとから河内平野にひろがる東大阪市。大阪府内では大阪市および堺市の両政令指定都市に次ぐ第3位の人口を有しています。 大阪に出やすくて便利なのですが、昔ながらの商店街やお店・神社があったり、緑も多く、自然もたくさん残っていたりと、なかなか住みやすい町です。 自宅に自然に囲まれた市街地ということもあって、幼少期は近くの公園で遊んだり、昆虫探しをしたりとよく遊びに出かけたものです。 なお、東大阪市の地域の雰囲気や特徴は以下のウェブサイトでうまくまとめられていましたので、私の説明と合わせてご覧いただければと思います。

■東大阪市ウェブサイト

http://www.city.higashiosaka.lg.jp/0000007265.html

■フロンティア不動産販売 エリアガイド(東大阪市)

http://www.frontier5566.com/area/27227/

さて私は大学に入ってから科学を専門として勉強をしておりましたので、自然環境や生態系などにも非常に興味がありました。 今回このホームページで「科学倫理」についてまとめようと思い立ってから、幼少期とはまた違った観点で、身の回りに存在する野生動植物について見てみました。




私の身の回りの動植物・観察レポート


種類 観察日時 観察場所・状況
ヒト 毎日 あらゆるところ
ネコ 毎日 自宅付近
イヌ ほぼ毎日 自宅付近
フクロウ 2014/1/14 夜 近所の神社の山かげ
タンポポ 2013年 春 公園付近
シロツメグサ 2013年 春 畑のまわり
カラスノエンドウ 2013年 春、秋 道ばた、畑
マンジュシャゲ 2013年 秋 畑のへり、空き地
ハコベ 2013年 秋 田んぼのふち


上の表にあげたように、私たちは普段意識することはなかなかないかと思いますが、 野生動植物と共存しながら生きています。私はこういった生態系と、「生態系中心主義」の 考え方に基づいてかかわっていくべきであると考えています。

ご存知の通り、私たちの住む地球は、限りあるものです。同時にその中にある生物資源にも、もちろん限りがあります。それゆえ自然はかけがえのないものであり、 私たちはそれらの限られた資源を、人間の手で独占することなく、他の動植物と分配しながらも、自らの手で守っていく必要があるといえます。 しかし、人間は自然を永久不変の当たり前の存在として認識してしまいがちです。そのため、普段はその恩恵にあまり気付いていないことが多いのではないでしょうか。 むしろ、「自然を管理しているのは私たち人間である」という誤解を抱いていることの方が多いのではないでしょうか。なぜなら、人間は上記のような他の生物と比較すると、 自然界の中でも優位な立場にあるといえるからです。私たちは、自然には限りがあり、自らの手でコントロールすることは現実として不可能であるということは十分承知しています。 しかし、やはり自然開発、科学進歩などといった言葉にも表れているように、人間の手で自然を利用し、自らの利潤につなげているということも事実です。 そこから、自然をコントロールできるといった錯覚に陥るのではないかと思います。そこで、自然を人間がコントロールできるという考え方を改め、 野生動植物を含んだ自然環境との共生が今後大事になってくるのではないかと私は考えます。

世間では、環境破壊の恐ろしさや、生態系の維持の大切さがうったえられていますが、それらを深刻に受け止める人は一体どのくらいいるのでしょうか。 おそらく、それほど多くはいないでしょう。人間は生活における便利さを優先するあまり、環境やまわりの動植物に対する配慮をついつい後回しにしてしまいがちです。 さらに現在では、より便利な優れた新商品の開発に力を注ぐ企業がますます増加してきています。また、新しいモノの開発をめぐって科学者たちは試行錯誤をかさね、 さまざまな実践や実験をおこなっています。このような競争社会では、いちいち倫理やモラルなど気にしてはいられません。自然が破壊されるから、 動植物たちに悪影響を与えるからといって実践を見送っていれば、もはや科学の進歩や発展など期待することはできないでしょう。科学の進歩には少々の環境破壊はつきものだ、という考え方が前提になっているのです。

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